スイスアルプスのメンヒ、アイガーに登って 2016年8月17~25日

メンバー:MK、SK、他

 2016年8月、静岡県高体連登山部の「ヨーロッパアルプス遠征」に、一度は、登山のメッカ、ヨーロッパアルプスの山に登ってみたいと思って参加した。

  スイスに直行便で入国。その日にグレンデルワルトに向かう。途中の風景は、山の斜面に手入れの行き届いた草原と、点々と立つ端正な姿の木々と大型のロッグハウス。

 18日足慣らしに、グリンデルワルトの裏山、スキー場の丘フィルストにトレッキングに行く。ゴンドラで高みへ上り、白い峰・岩峰・氷河・湖、そして高山植物。スイスらしい風景を鑑賞し心癒される。

 MK、メンヒとユングフラウの二つの登山の計画。19日、メンヒに向かう列車で、ガイドと顔合わせ。途中で、アイガーの山の中を貫いているアプト式の登山列車に乗り換え、急なトンネルの中を登り、終点のユングフラウヨッホに着く。トンネルを抜けると、真っ白な雪と氷の世界に飛び出す。左手に、これから登るメンヒの山が聳え、右手に二つ目のユングフラウの山が見えていた。メンヒの取りつきでガイドとアンザイレンして登り始めた。岩と雪のミックスの登り、雪稜の登りに。頂上へ続く最後の細く長い急な雪稜、本当に細い足幅もない雪稜を登りきるとメンヒの頂上だった。山頂は狭いが、アイガーも目の前に見え素晴らし眺め。この日は、メンヒヨッホ小屋に泊まる。

 早朝、ユングフラウに向かった。メンヒの小屋を出発したが、ちょっと気を抜いた拍子に転倒して腰を打ってしまった。ユングフラウも途中まで頑張ったが、打ったところが痛くなり登ることが出来なくなった。登頂は断念。みんなに迷惑をかけ申し訳なくなってしまいました。でも、スイスの山を登り、鑑賞でき満足!

 他の人たちが、ユウグフラウ登山とトレッキングに向かう日、私たちアイガーミッテルレギ稜登山のメンバーは、登山鉄道のアイスメーア駅で下車。この駅から氷河に降り、ミッテルレギ稜の側壁を登ってメッテルレギ小屋に登った。ミッテル小屋は、狭い岩稜に工作してテラスを張り出し、北壁側も展望ができる。小屋の中には、槙さんを描いたプレートがあった。

 8月23日、ヘッドライトの光を頼りに、メッテルレギ小屋を出発。狭い雪のついた岩稜を登り進む。やがて、地平線が白みだす。その頃から、岩峰が続く箇所となる。ガイドに確保されながら、時にコンテで登って行く。大ジャンダルムの全身が見える手前の頂を越し、固定ロープで下降する。大ジャンダルムの壁に向かうところで、ジャンダルムを見上げると、背の岩峰の頂きに立っている人と頂きとが一体となり、その影がジャンダルムの壁にシルエットとして影絵となって出現。

 ジャンダルムの壁岩には、凹凸があり安心して登って行ける。その後もアイガー山頂まで多くの頂きが連なっている。

 岩を中心とした岩稜が、雪の稜線に代わり、高みがなくなり頂きに着いた。

 下りは岩のある雪稜の下降が中心。

 懸垂下降を何回繰り返したか、疲れが表面に出たところで、メンヒとの雪面のコルに到着し休憩をとる。ここからメンヒの南側の雪面を巻いて、メンヒヨッホ小屋めざし歩き続け、小屋の前を通過してようやくユングフラウヨッホ駅に行くトンネル入り口に着く。

 登山鉄道に揺られながら、アイガー北壁を見上げ、今回のアイガー登山の満たされた気分にひたることができた。